2018-07-14

【書評】「臆病者のための億万長者入門」には、夢はないが現実がある。地に足つけて億万長者を目指していくと決めた人は読んでみよう!

簡単にお金持ちになることはできない、甘い話はない、まず現実を直視しよう

こんにちは、じゅんです。

今日は、橘玲さんの「臆病者のための億万長者入門」という本を紹介します。以前「臆病者のための株入門」を紹介しましたが、こちらの本は、株式投資以外の内容も扱ったもう少し幅広い内容の本です。

この筆者の作風ですが、基本的に甘い話はないよというスタンスです。

本書でも、いかに投資や金融のリテラシーがない人が、ぼったくりの商品を買ってしまうのかから始まります。ぼったくり商品の仕組みを複数紹介し、なぜ人は買ってしまうのかということを何度も言っています。

端的に伝えている箇所を引用します。

金融のリテラシーが低い人は、こうした努力をせず、すべてを自分中心に考える。「特別な私は特別な幸運に恵まれて当たり前」と思っているから、荒唐無稽な詐欺商法に引っかかるのだ。

出典: www.amazon.co.jp

これは確かに肌感があります。

例えば、直近なら仮想通貨のICO周りの詐欺に引っかかる人がたくさんいたりします。私の親戚でも未公開株を変えるという詐欺に引っかかった人がいたりします。

遠くから見ていると、引っかかる人の頭がおかしいとすら思ってしまいますが、私達はみなリスクを持っています。まずなにより美味しい話が何者でもない自分に回ってくることはないという事実をしっかりと受け入れること、そこから始めることが重要というのがおそらく本書のベースの思想です。

自分の弱さを認めた上で、まともにコツコツ頑張っていくためのリテラシーをつける第一歩としてこの本は大変優良な書籍だと思います。

自分が↑のようなことを思いかねないという自覚を持っていなかったり、とはいえ億万長者になるための裏技があるんじゃないかという気持ちがある人は、この本はそこまで面白くないかもしれません。

というのも、ひたすらに現実を突きつけてくるタイプの本だからです。らくして稼げる方法も載ってないし、夢をどんどんぶち壊していきます。ただ、読了後きっとあなたの金融のリテラシーは上がっています。そんな本です。

本書からの私の学びポイント

マイホーム購入を金融的に考える

本書では、株式投資に関して最も章を割いていますが、それは前述の株入門の方に譲ります。

個人的な本書の白眉は、マイホーム購入を金融的に考える部分です。

端的にいえば、マイホーム購入というのは、「レバレッジを掛けた不動産投資」というのが本書の主張です。
マイホームを買ったほうが得という話はよく出ますが、それは結局借金をして株式投資してその利率分だけ特になっていくよというのと一緒の構造になっているということを言っています。

ただ、株式投資と違って、配当や利率にあたる、地価が今後どう変動していくかは全く読めないのが大きなリスクだよということですね。巨額の借金をして(レバレッジを掛けて)、不動産投資をするというのは、そういうことです。投資なので絶対に得、損ということはないが、大きなリスクは認識すべきですよね。

また、資産三分法という資産運用の鉄則によると、資産は「株式、不動産、債券」で三分割するのが安定するものだそう。資産を分割してポートフォリオを組むのがいいのは当然なので納得です。

ただ、マイホームを買った場合、資産の大半が不動産になってしまうので(借金した分資産額が膨らんでしまう)、資産三分法をするのは実質不可能になり、大分リスクのある状態で資産運用することになるというのも個人的には納得の主張でした。

労働期間の長期化により投資の価値は向上する

あと一つは、結局、実際長く働くことこそが、最強の資産運用になるのではないかという話が刺さりました。

昨今言われている通り、日本では社会保障の問題から考えると、年金の支給や定年の延長が行われるのはわりかし既定路線だと思います。

また、社会参加を続けることこそが今後の幸せの大きなファクターの1つになっていくということも言われています。
となった際に、健康で長く働く前提であれば、資産運用というものの果実を回収するのは働けなくなったタイミングで十分なわけです。

なぜ人が騙されるかといえば、資産を作るということを焦ってしまうからです。今大量のお金がほしいという気持ちが強いからです。

ですが、長期間しっかり働く前提にたち、資産運用を焦ることなくコツコツやっていけば、変なうまい話に踊らされることなく堅実で幸せな人生を送ることが出来るのでは?というところで本書の主張が終わります。

私自身、事業を通して金を稼ごうとは思っていますが、労働期間を短くしたいということはそれほど思っていません。自分が長く覚悟があれば、資産運用に対する焦りもなくなり、地に足つけてコツコツ行きていけるのかなぁと思いました。

まとめ

ということで、簡単に中身の紹介と、自分の印象に残った部分を紹介しました。

取り上げませんでしたが、株式投資についての解説も非常に丁寧にしっかり書かれているので、まだ株入門を読んだことがないという人は、こちらから手に取って概要を掴んでしまえば、無理に株入門を読む必要はないかもしれません。

おそらく金融のリテラシーがある人からすれば当たり前の内容ばかりだと思いますし、裏技を期待した人からすると全然地味で「で、どうしたら億万長者になれるの?」ってなる1冊です。
まあこういう感想を持つ人は億万長者になれないよって言ってる本なんですけどね。

地に足つけて、コツコツ頑張る覚悟がある人が、ちゃんとリテラシーをつけるための第一歩としては非常に有益だと思います。

以上、【書評】「臆病者のための億万長者入門」には、夢はないが現実がある。地に足つけて億万長者を目指していくと決めた人は読んでみよう!でした。