2018-07-03

【書評】「臆病者のための株入門」は、この上なく誠実でまともな株式投資の入門書である。頭できちんと理解したい人におすすめ。

臆病者のための株入門は、地に足ついた真面目な株式投資の入門書

こんにちは、じゅんです。

今日は橘玲さんの、10年以上前の著作である、「臆病者のための株入門」を紹介します。

私もなんやかんやこの本をしっかり読んだのは去年なのですが、いくつか株式投資の本を読む中でも大分硬派で、しっかりとした内容でした。

よくある誤解や幻想を一蹴し、現実として株式投資にどう取り組んでいくのが正しいのかをきちんと理屈を持って解説してくれています。

この本を読んで、新しい株式投資の手法を学んで一儲けできるような類の本ではありません。また具体的な投資商品を手取り足取り教えてくれるわけでもありません。
橘玲さん特有の、やや露悪的な比喩表現で、はっきりきっぱり伝えてくれます。

例えば、「株はギャンブルである」「アナリストは詐欺師である」などなど。なんとなくそうなのかなぁ?と思っていることをズバッと伝えてくれます。かつそこにしっかりとロジックが入っているので納得感があります。

有名投資手法を丁寧に解説

本書の中で、主に紹介されるのは、「トレーディング」「個別株長期投資」「インデックスファンド」の3つの投資手法です。

それぞれの内容をフラットにわかりやすくファクトベースで紹介してくれます。

よく言われる話ですが、投資初心者であれば、インデックスファンドで投資すべきだ。手数料も低いし、アクティブ運用よりも得する可能性が高いから、と。

投資関係の本を読んだことがある人であれば、それはなんとなくは知っている事実でしょう。でも、それってなんでなんだっけ?ということや、それ以外に儲ける方法ってないんだっけ?ということをしっかり答えられる人も少ないように思います。

だからこそ、大手金融機関のぼったくりの投資商品に引っかかってしまうことになるのかもしれません。本書では経済学的な研究成果のレベルから、特別に数式を使うことなくわかりやすく解説してくれます。

活字を読み慣れてない方にはややしんどいかもしれませんが、株式投資を始めるなら絶対に理解したほうがいい内容が載っているので一読をおすすめします。

また、巻末に3つの投資手法それぞれをより深く理解するための書籍リストもあり、実際に始める投資手法の本に目を通すのも次の一歩に良さそうです。

10年以上前の本だが今なお古びない

この本が出版されたのは2006年なので、今から12年近く前になります。
それでいて全く内容は古びていないです。

それはこの10年リーマンショックの影響で世界経済が低迷していたこともあるのかもしれませんが、それ以上にこの本の内容が普遍的な原理原則のことを伝えているからだと思います。

まともな投資本に必ずかかれている、インデックス投資のすすめ。もしくはバリュー投資家としてのバフェット信仰。それらしいことが書いてあるものの、どこか帰納的で、こういうもんだ、こういう人がいる、以上となりがちな気がしています。

ちゃんと説明するのは結構しんどいし、読者にも一定のレベルを要求するので売れない、そういった事情があるのかもしれません。でも、やっぱり頭でっかちで臆病な私のようなタイプは、こういった理屈で原理原則を理解できる本に惹かれます。

どんなジャンルのことでもそうですが、まず原理原則をきちんと理解することから始めるのが成功の近道だと思いますので、楽して儲かる道がないことをしっかり理解するためにもこの1冊から真剣な勉強を始めましょう。

私がこの本を読んで行動したこと

この本は理論的な話が多く、具体的にこの商品を買うべきというのはちょっとしか出てきません。
また、唯一この部分だけは情報がやや古くなっているのでもっと別の選択肢があるかなと考えました。

とはいえ、本書にあるように、確定拠出年金やつみたてNISAなど、課税的な優遇を受けられる状態でインデックス投資可能な方法を模索するのが第一歩としては間違いないと思います。

先日は私もつみたてNISAをはじめましたし、確定拠出年金も検討しています。
自分自身がIT業界でやや不安定な部分もあるので、投資の部分では堅実にリスクを取りすぎないように、資産のアロケーションを考えていきたいです。

とかいいつつ、去年は仮想通貨やっちゃってたんですが…
橘玲さんもいうように、不合理の中にエンタメがある部分もあるという言い訳をしておきます。

まとめ

ということで、橘玲さんの本の書評でした。

他にも数冊この方の本は読んで感銘を受けているので、近々紹介していきたいと思います。

こういった、なんとなくふわっと語られがちなことを、ファクトやデータや研究をもって理詰めで解説していくスタイルは10年以上前から変わっていないのだなぁと感慨を持って今回読み返していました。

いつも本に関して思うのは、情報の価格ってのはものすごいボラティリティがあるなということです。本書なんかは800円以上の価格があるように思います。下手なセミナーに1万円とか払うより10倍位の価値がある内容があるんじゃないでしょうか。

情報の価格は情報単体で決まるのではなくて、デリバリーの方法も含めて決まってくるのだなと感じますね。

以上、【書評】「臆病者のための株入門」は、この上なく誠実でまともな株式投資の入門書である。頭できちんと理解したい人におすすめ。でした。