2018-08-24

作成者・表現者よりも評価者・批評家としてのほうが簡単に高レベルっぽくなれるということ

評価者・批評家が世の中に溢れている

こんにちは、じゅんです。

今日は、インターネッツに溢れている批評家について思っていることを書いてみたいと思います。
大前提として、私もそのインターネッツにあふれている批評家の一人であり、1意見です。

インターネッツで様々な形で作品を発表したり、意見を発信したりしている人がいます。
そこに対してTwitterやはてブなどでは、大量の評価者がいます。そして大体その評価者は上から目線で批判的です。

ましてその批判に便乗して、さらに批判する人とかも出てきたりしており大変なことになっています。
もちろん、人を煽ったり過剰に攻撃的な言動をする人が批判されるのは当然ですし、本人もわかってやってることがおおいでしょう。
ですが、無邪気に自作の漫画を上げていたり、無邪気にブログで意見を述べたり感想を言っている人に、謎に批評家的にレビューを加えてくる人ってのがインターネッツには溢れています。

こういった人達は偉い人とか成果を出した人には批判されるんですが、サイレントマジョリティーには結構支持されており、Twitterでも一定Favがついたり、はてブでもスターが付いたりします。
それが結構行くと、批評家というか辛口なこというだけで支持されてフォロワーがついちゃうこととかもあったりして。

行き過ぎるとそういう批評家が一次情報に触れずに書いた適当なことが、デマとして拡散していったりします。軽い地獄絵図です。

もちろん、批評家であることと、表現者であることは相関しませんが、批評家として評価されることって表現者として評価されることよりなんかイージーなんじゃね?と思ってしまいます。

表現者と批評家では、大衆から一定の評価を得ることへのハードルが違う

このあたりぼーっと考えてたんですが、テレビのコメンテーターを例に取るとわかりやすいなーと思いました。

テレビのコメンテーターの人は、1つ1つのニュースや事件に対して全然詳しくないわけです。でも、それっぽいことをバシッと言ったり、ちょっとナナメから言ってみることで、視聴者はなんかすごい!となったりします。

これは要は、視聴者のサイレントマジョリティーの人たちに納得してもらう能力に長けているってことだと思うんですよね。見ている人が、その発言を聞いて、「なるほど、それはそうだ!」とか「私も、そう思ってた!」って思うかどうかにフォーカスがあたっています。

その事件の背景だったり、作品の背景とかをきちんと調べたり、理解することってコストがかかります。専門家やファンでない人にとっては、既存の知識の中で理解したいもんです。
そういった場合に、自分よりも少し知識があったり、同程度の人が一定の見解を述べているとそこを支持するのは至極自然な帰結ですよね。

一方で、一次情報たる表現者は、そういったコンテキストを理解していない人にとっても”すごい”ものをつくらないといけません。そこで興味を引いて、自分やその周辺部分について興味を持ってもらう必要があります。
ここを超えるのは本当にしんどいことだと思っていて、例えば、音楽的にすごいチャレンジングだったり技術的にいくらすごくても、受けとる側の人からすれば「なんとなくいい、悪い」の話でしかないと思います。
素人目に見ても、専門的に見ても、"すごい"ものを作って、大衆にもしっかり認められていくというのはえげつないハードルだな、と感じますし、その界隈にしっかり評価されてそこで食っていくだけでも十分すごいことです。

ということで、表現者と批評家では、大衆に受け入れられるハードルが大きく違うなと感じます。

一方で、批評の中でも、専門性を踏まえてその上で翻訳できる人だったり、圧倒的な熱量で魅力が伝わるような人がいます。個人的に、そういう人の批評を「人に行動を促す」タイプの批評だと認識しています。

自分が何かを表するときにはその行動を促すようなタイプのレビューをしてみたいなぁと思っています。

人に行動を促すようなレビューを書きたい

人に行動を促すにはざっくり2つあると思っていて、表現者を動かすパターンと、それ以外の人を動かすパターンです。

表現者を動かすのは、わかりやすく作品を批評することで、反省だったり次に向けての示唆を提示し、成長を促すタイプのものだと思います。一方的に批判して相手のやる気を削ぐようなタイプのものは、人の行動を促すことにはならないので、あまり書きたいとは思いません。書きやすいですけどね。

もう1つのパターンは、その作品とかサービスの魅力を伝えることで、第三者にその作品やサービスにふれるきっかけになるようなレビューです。
一定の論理性やなぜその作品が素晴らしいのかがわかると、とたんに魅力が増すってよくあります。もしくはめちゃくちゃ高い熱量で、「めっっっっっちゃいいから見て!!」とか言われると興味が出ますよね。
いろいろなタイプがありますが、個人的には、そのジャンルだったり作者についての導入に加えて、なぜその作品が魅力的かすごいのかの説明を受けると一気に興味が出ます。

宇多丸師匠の映画批評や、ビジネス書を勧めるビジネスブックマラソンとかは、その領域でアクションを起こす大きなきっかけになっています。

キュレーターの時代と言われ、氾濫するエンタメやサービスの中で、限られた時間というリソースを配分する際に、信頼できる人の意見を聞くというのは、これからも続くトレンドです。
私もそのトレンドの中で、人の行動を止めるのではく、行動を促すようなレビュー・批評を書いていきたいなぁと思っている次第です。